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2019年06月12日(水)

※富山県内のニュースです。


 人ものがたり ハーモニカと歩んだ70年

(2019年06月12日 18時20分)

 人ものがたりです。

 持ち運びに便利で、簡単に音を出せる手軽な楽器『ハーモニカ』。

 そのハーモニカに70年の間、向き合い続ける人物がきょうの主人公です。

 ハーモニカとともに歩んだ人生、彼をそこまでひきつけたのは何だったのでしょうか…。

 ハーモニカを奏で続けてもう70年。

 人生の大半をこの楽器とともに歩んできました。

 高岡市の福井宗豊(ふくいそうほう)さん、77歳。

 「気分がいいですね。緑を眺めながら、秋は紅葉を眺めながら吹くのはいいですよ」(福井さん)

 気分が乗った日は、この場所でひとりハーモニカの腕前を磨いています。

 県内の音楽教室からひっぱりだこの福井さん。

 その理由が…「「シ」一本ですからしずかに吹きましょうね。

 「ソ」はそっとふきます。

 「ソラシドッド!」」(福井さん)

 ときおり飛び出すおやじギャグに…。

 大げさなしぐさ?大きな動作。

 「お父さんご飯できましたよ〜。早くきてください」(福井さん)

 教え方も独特です。

 「お父さん、ごはんできたがいね早よこられま!と、(吹き方を)を切ってしまうと、強くなる」(福井さん)

 人気ハーモニカ講師として県内20か所の音楽教室でレッスンを行うなど注目を集めているのです。

 「楽しいです。和気あいあい」「表現の仕方。ジョークの持っていきかた。お世辞もいってくれて、生徒の気持ちを盛り上げてくれる」(生徒)

 「そうそうそうそう!低いところが難しい」(福井さん)

 ハーモニカは感情を音色に乗せて演奏する楽器。

 そう考える福井さん。

 指導にも自然と熱が入ります。

 吹き方を変えれば、同じ曲、同じハーモニカでも違ったものに。

 感情をハーモニカで表現できる技術があれば、演奏に厚みが出るといいます。

 「感情・歌詞をよく理解して演奏する」「音で表してあげる」(福井さん)

 ハーモニカ人生70年。

 自慢の『コレクション』をみせてもらいました。

 「これは、10フォールズ。長渕剛が吹いている短いハーモニカ」「世界で一番長いハーモニカ。ドイツのハーモニカです」「ミニハーモニカ。3センチ5ミリ。世界で一番短い」「コントラバス。いろんな音が出るんですよ」「コードハーモニカ。28万円。28万5000円。それに消費税。送料かけて40万。ごめんなさい30万」(福井さん)

 70年かけて集めたハーモニカはおよそ70本。

 「とにかくハーモニカの山ですよ」「これだけハーモニカを持って、いろんな音色を聞かせてあげて、ハーモニカの説明をすると、深みがわかるんですね」(福井さん)

 その中でも思い出の一本がこれです。

 「最初に買ったハーモニカ。父に買ってもらった。当時は高級品」(福井さん)

 ハーモニカとの出会いは小学3年生の時。

 学校で聞いたプロの奏者が奏でた一曲に一瞬で心を奪われました。

 その曲が…♪荒城の月「衝撃ですね」「私、音楽が全然だめでした」「ダメだけど聞くのは好き」「聞くと、ハーモニカやりたいなと」(福井さん)

 伸びやかで澄んだハーモニカの音色は、戦後の混乱期に、彩りを与える『魔法の道具』に見えました。

 ハーモニカに魅せられて70年。

 福井さんは、出前公演やコンサートを通じて、県内でハーモニカの普及を図ってきました。

 そして、今年4月、その活動が認められ全日本(ぜんにほん)ハーモニカ連盟のハーモニカ賞を受賞。

 北陸では初めての快挙です。

 この日、受賞記念コンサートが開かれました。

 福井さんがリーダーを務める、ハーモニカ楽団によるアンサンブル公演です。

 「お客さんが来ている以上は失敗できない。できるだけ感情込めてやらなきゃいけない」「気持ちを落ちつけてやります」(福井さん)

 「音がきれい。プロの方が吹かれると」「懐メロ聞かせていただいて癒されました。音楽はいいですね」(観客)

 「お客さんに聞いてもらって、反応がある一緒に歌う。そういう輪が広がっていくから楽しい。厚み深みのある吹き方を伝えていきたい」(福井さん)

 「規則正しく吹いていてもダメ。ハーモニカは心を打つ楽器。ここが他の楽器を違うところ」「なかなかなかなか。まだまだですよ。まだ入り口ですね」(福井さん)

 ハーモニカを傍らに置き70年。

 満足できる演奏にはまだ、辿りついていません。

 「難しいなこりゃ」(福井さん)

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